『ブラック彼女』2巻感想:サイコがサイコを駆逐する!サイコ的ラブコメ修羅場編

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作・吉原雅彦。

てっきり一回こっきりかと思いきや、2巻表紙を勝ち取るとは、火鳥はレギュラーヒロインということだろうか。先生も出てくるし。そして引き続き虐げられている主人公星野くん完全にドM。今回は動物プレイという新たな世界を垣間見る。

今回も前回に引き続きサイコさんvsサイコさん。ただし今回は女同士ということで、サイコヒロイン同士による修羅場は互いに容赦がなく緊張感がある

指折ったり焼きごてでジュ〜ってなったり身体の一部が壊死したり、被虐好きにも良い漫画?男も女も痛々しい(物理)。

以下感想。

文字通りのサイコバトル

火鳥リリはどうやらレギュラーヒロインとして定着する感じか。今回の一番の見どころは、やはりミッちゃんvsリリというサイコヒロイン同士のバトルだろう。とはいえこの文字通りのサイコバトルは、予想どおりミッちゃんの順当な勝利であった。火鳥リリも他漫画なら一番のサイコヒロインだろうが、ミッちゃんと比べると落ちる。

愛情についても、死んだら代わりを見つけたらいいでしょ、というリリと、骨になっても愛し続けるというミッちゃんでは、その覚悟、深さに雲泥の違いがある。リリが怖気づいたのは、そういうところから格の差を思い知ったのだろう。

星野もそれはわかっていたらしい。ミッちゃんとリリが戦えば、ミッちゃんが勝つと踏んでいたのか、いや勝負にすらならないと思っていたのか、バトル開始からずっと、ミッちゃんをどうにかしないとともがいている。そのおかげで、リリは九死に一生を得る。ミッちゃんからしても、あくまでテルとのゲームの一環で、リリとはバトルしたという気さえないのかもしれない。

ミッちゃんとリリのタイプの違い

リリは、星野を犬のテルの代わりにしていた時は、紛うことなきメンヘラヒロインであった。若くしてテルに犬プレイをさせるというハイレベルぶりは将来有望。テルもいくら事情を知っているとはいえ、自分から首輪をつけて「どう?似てる?」とはやはりコイツ才能あり

もっとも、犬のテルの死を受け入れ、かつ酷い目に合わせた人間のテルに助けられてまた心から優しくされることで、本当に好きになってしまった感があり、その場合、メンヘラヒロインからいわゆるヤンデレヒロインにクラスチェンジした可能性。

ただ、リリはなんだかんだいって、一般的な道徳というか、理性もけっこう残している。それはひょっとすると父親のおかげなのかもしれない。父があまりにおかしいので、それを見て妙に落ち着く、という感じ。慌てまくっている人を見て、落ち着くのと似たようなもので。

もっとも、その理性が頭のねじを外しきらず、それはvsミッちゃんにおける敗北の一因になったし、テルに対する恋愛感情も、どこかで身を引きそうだなぁと思わせる。是が非でも自分に振り向かせてやるという意地がなさそうというか。

とはいえ、メーター振り切っていることにかけては、ミッちゃんに逆立ちしても勝てないのは明白なので、サイコと常識の両方の性質を持ち、どちらかが顕現したりしなかったりというのも、ミッちゃんとは違うタイプのサイコなサブヒロインということで、それはそれで魅力的か。

セックスアピールも、ミッちゃんとリリではベクトルが違う。この漫画は性的な描写もそれなりにあり、見どころの一つとなっているが、みっちゃんが気にしない無防備系だとすれば、リリは確信犯的に自身の身体を使って誘惑を謀るタイプ。ただしリリの身体はいわゆるお子様……。

天宮とミッちゃんの関係は?

テルが好きなのはあくまで「天宮さん」であり、ミッちゃんではない。ここにも複雑な修羅場模様が展開されている。天宮とミッちゃんは明確に記憶・人格が切り離されていることがわかるが、しかし同一人物であることにも間違いはない。

いかにも天真爛漫でミッちゃんとは似ても似つかぬ天宮であるが、自分を心配する人なんていないと嘆くその様から、表向きの人柄からは窺い知れない闇があるようだ。クラスメートで一番親しいのもテルみたいだし(決して邪険にされているわけではないが)。

完全に同じわけではないが、完全に違うわけでもない。とはいえ、今回天宮とテルは晴れて両想いとなるわけだが、ミッちゃんはそれを歓迎しているわけでもないらしい?ミッちゃんと天宮の関係はいったい…?などと気になっていたら、また新しいサイコさん出てきて次巻に続く。

全体的に、サスペンスにしてもちょっとやりすぎな感のある設定と展開かもしれないが、ベースにある彼と彼女のラブコメが思いの外楽しく、またリョナ入っているラブコメという珍しさも手伝って、なかなかどうして楽しみなラブコメである。

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