『ブラック彼女』4巻(最終巻)感想:世界に受け入れられなかった幼馴染なふたりの結末

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作・吉原雅彦。2016-2017年全4巻完結。

サイコな幼馴染物語最終章。幼馴染な二人の関係のネタバラシ。それはよいのだが、やはり尺が足りていない感じなのが残念。面白かったのに、打ち切りなんだろうか。カトリリ好きだったけれどあまり活躍せず。

もっと長く描いてほしかったなぁ。以下4巻こと最終巻の感想。

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打ち切り?

前巻読んでからずいぶんと間を開けてしまったので、ストーリーうろ覚え状態。なのでちょっと3巻をちょっと読み直してから本編を読む。前の感想を見てみると、この4巻で最終巻というのはどうにも尺が足りないように思えてならず、消化不足になるのではなかろうか…なんてことを書いていたのだが、うーん、残念ながら危惧していた感じなのは否めない。このスピード感というか端折り感、打ち切りなのかなぁ。好きなタイプの話だったから、残念だなー。。。

幼馴染なふたりの世界

話としては、どこまでも主人公ヒロインの幼馴染なふたりだった。幼少期にして静かに狂い、世界に受け入れられなかった少女が、世界に受け入れられないまま、ただ時を経て少年に受け入れられることだけを望み、少年は少女を受け入れる。そして二人だけの世界は完結。うーん、救いがない。

ミッちゃんがテルと二人の世界を作る話ということになるんだろうか。まぁ放火殺人っていうんじゃ、いかに幼少期とはいえ、どうあっても社会的には許されんしなぁ。

テルにとっては傍若無人な暴君ミッちゃんだけが信じられる"人間"だったけれど、ミッちゃんにとってもまたテルだけが自分を信じてくれる"人間"だった。ただ家族関係はテルのほうが恵まれていたらしく、テルは父親のことが好きだったようで、それが二人のすれ違いを生んだ。テル以外を"人"とも思わないミッちゃんは、"幼稚園に行きたくない"というテルの願いを、テルの父親もろとも火の海に沈めて叶えてしまった。そうして二人は別れるのだけれど、ミッちゃんにとってはやっぱりテルだけが唯一の"人間"だった。それが変わることはなかったのだ……。

テルは今までの出来事を振り返って、自分たちだけじゃないとミッちゃんに訴えかけるのだけれど、その声は結局届かなかったのだなぁ。もう少し続いていれば、変わっていたのかしら。というか、そうでないと物語としてはどうしたって後味悪いというか、カトリリとはなんだったのかという。最後の場面に立ち会えていたら、また違ったのだろうか。まぁでも、立ち会えなかったということがすべての気がする。

ハッピーでない

最後は綺麗な終わり方ではあったけれども、ミッちゃんは生き残ったのか死んだのか。いずれにしても、幸福とは言い難い。まぁ放火殺人なんて過去を背負ってしまった時点で、このストーリーはどうあってもハッピーエンドにはならなかったのかもしれない。

でもテルとミッちゃんの過去が明かされたのは最後の最後だし、重すぎる過去の設定はやめることもできたろうけれど……まぁ、つまりは二人の世界エンドということなのだろうか。うーん……せっかく色々なサイコさんたちに出会ったのだし、真っ当とは言わないまでも、それなりに世の中で生きていける彼ら彼女らであってほしかったなぁと思う。もう少し話が長ければ……ぐぬぬ……。

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