『恋は雨上がりのように』7巻感想:己が鈍くよどむからこそわかる美しさ

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作・眉月じゅん。

面白かった。ここまで、この漫画について適当な感想ばかり書いていたなと反省してしまった。読み続けてきてよかった。

感じ入るところがあった。歳を取ったことを意識して、己との対比であきらと息子の並びに美しさを読み取った近藤の気持ちが……。

以下7巻感想。

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年を取ってわかることもある

この巻はラブコメ的にはなんら盛り上がりを見せない。いや、一応息子の誕生パーティーを二人で準備するのはそうかもしれないが、そこはハイライトじゃないだろう。

なんといっても感じ入ったのは、近藤の息子とあきらが立ち並ぶのを見て、そこに美しさを感じた近藤の気持ちだ。

俺は年をとった。
日々肉体は朽ちて、心は鈍くよどんでいく…
だからこそ、彼等を美しく思うのか。

これは悲しい思いだろうか。そうじゃないだろうな。うん、そうか、そうだな……そうかもしれない。外に出て初めて、その美しさを観察することができる。内にいる間はわからないよな。でも、一度外に出たら、もう二度と戻ってはこれない……。

息子やあきらたちと、自分との間にハッキリとした境界を近藤は感じているだろう。そのうえで、近藤は自覚する。

眉月じゅん, 恋は雨上がりのように, 第7巻

俺は、橘さんのことが好きなんだ…

これは…悲しいとは言わないが、切ない思いだと思う。人を好きだと思う時に、こんな浮かない顔をするのは、そういうことだろう。

あきらは陸上を捨てていない。これから、あきらはもっと輝き続けるだろう。あきらは近藤に対して好意を抱いているし、今回近藤もあきらに対する好意を自覚したが、それで果たして結ばれるかというと、どうだろうな。そうはならない気がする。どうしようもないほどに世界が違うということを、他ならぬ近藤自身がよく理解している。

この二人がくっつくのがハッピーエンドとも思えんしな。どうなるのかはわからんけどさ。ファミレスの外はザーザー土砂降り。相変わらず背景で心情を語ってくるね。ほんと、どうなるのかな。面白かった。

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